私の手作りホームページです。地味で申し訳ありませんがどうか楽しんでご覧頂ければ幸いです。・・・笑 平成26年からは業務履歴を除き新事例紹介は新HPにて公開させて頂きます。

  新ホームページはhttp://www.ku-so-sha.comへ。更にスマホ用HPhttp://www.ku-so-sha.com/sp1へ。創業時の当該HPと合わせてお楽しみ下さい。(どちらも私の手作りです)

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 施工例1YB邸2007
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   小さな事務所ですが、ゆえに、こまやかな配慮、創意工夫が信条です。心のこもった家創りで対応させて頂きます。
   
 独立して20年超、習熟した匠の技で感動の家創りからリフォームまでを納得の価格で実現致します。住まいを中心に121棟の実績で皆様のお越しをお待ち申し上げております。

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セルロース断熱工法の特徴について

主な特徴-長所 1.調湿効果がとても大きく、断熱材自身の効能によって熱の出し入れが出来る

         2.吹込み工法の為、施工ムラがとても少なく、施工不良による断熱欠損が少ない

      短所 1.あくまでも内断熱工法なのでヒートブリッジによる断熱欠損は残る

         2.室内側の透湿抵抗を低くしないと本来の効能が発揮されない

         3.壁体内の内部結露の懸念は完全に払拭することは難しい

  

長所1.セルロース断熱の最大の効果、調湿効果について解説してみましょう

セルロースの大きな特徴となります調湿効果の意味を知って頂くために、まず上図をご覧になって下さい。

これは湿り空気線図といいます。温熱環境を数字で理解する為の宝箱とも言える大変良く出来た図表です。

まず赤線Bを見て下さい。下横線は乾球温度、すなわち皆様が一般の温度計で見ることの出来る室温を表しています。

赤線Bで30度、夏の気温です。一方、右肩上がりの2次曲線は相対湿度を表しています。
これは皆様が一般に言う湿度□□%と言うものです。

気温30度の軸を登り赤で色付けした曲線と交差する地点を見ると斜め左に上がる線が見えます。
この線とエンタルピーと書かれた定規が交差する数値を読みますと13.5kcal/kgと読めます。-赤線・上

以上をまとめますと以下となります。

気温30℃-相対湿度40%の空気が持つ熱エネルギーは13.5kcal/kgである・・・と言うことです。

同様に気温30℃-相対湿度60%の空気の熱エネルギーは17kcal/kgと読めます。-青線・上

つまり、気温30℃で温度を下げずに相対湿度だけを60%から40%に下げると3.5kcal/kgの熱エネルギーが失われる・・・ということになります ね。

皆様が目で見ることの出来る温度計などの熱を顕熱(ケンネツ)と言い、上記、温度計には現れないこの熱エネルギーを潜熱(センネツ)と言います。実際の体感ではこの潜熱は、顕熱の倍に相当する影響があると言われています。

夏の暑い時期に道路に水打ちをしますね。これは撒かれた水が水蒸気になる時の気化熱を利用しています。
つまり気化する時に奪われる熱=気化熱、この潜熱により、気温に変化が無い状態でも実際には熱エネルギーが失われ、涼しさを体感出来るわけです。

セルロースにはこの大きな調湿効果があります。これは井戸水の水温と同じように、セルロースも一定の湿度を保とうとする特徴があるので、夏には吸湿し、冬には放湿しようとするわけです。吸湿時には潜熱を奪い、涼しさを助長します。一方冬では放湿し、潜熱を付加することで温かさを助長することになりますね。

つまり夏-涼しく、冬-温かいを手助けする=調湿効果なのです。

もう少し詳しく図を見てみましょう。
この潜熱を顕熱に換算すると、より皆様に理解しやすくなります。
例えば熱エネルギー13.5kcal/kgで相対湿度40%の空気は30℃ですが、この相対湿度40%を変えずに熱エネルギー17kcal/kgの気温を読むと35℃になることがわかりますか。
つまり気温30℃での、
相対湿度20%=3.5kcal/kgの差は気温に換算すると5℃に相当するということが言えるのです。

これは相当な差ですね。蔵の室内が夏でも涼しいのは土壁による、この大きな調湿効果によるものなのです。

セルロース断熱にはこのような見えない大きな効能が期待出来るのです。これは化学系のものには無い、自然ならではの特徴です。
セルロースは古紙を原料としています。古紙すなわち紙の原料はチップ=木片です。木造住宅の構造は木ですから当然相性は良いわけです。

但し、断熱材として使用する場合には、これら効果を有効にする為に、室内側を透湿抵抗の少ない、透湿系=エコ系クロスや珪藻土や漆喰などの仕上げにする必要があることは、当然理解 して頂けると思います。

  

又、短所もあります。それは内部結露に対する懸念です。外壁面においての躯体内部の結露はその温度差及び内包湿度によって露点が決まりますので、激しい温度差が発生した場合は当然結露する可能性はあると言うことです。

その結露vs調湿のバランスがどうであるか、それを詳細に解析しないと絶対に安全であるとは言えません。

従って単純に使用すれば良いというものではなく、特徴となる長所、短所をよく把握した上で使用すべきということを理解下さい。

以上、セルロースに対する率直な考察です。

◆新しい考察・熟慮

最近では弊社の場合、自然素材への帰依などによるエコ意識の高まりなどもあり、セルロース断熱へ共鳴して下さるお客様が増えています。がしかし、最近考えているのは、外断熱の長所も併用することが可能なダブル断熱への思考です。皆様からの前向きな参加をお待ちしています。

常に、次代の先端へ

 

さいたまの設計事務所  Hiro 空創舎 一級建築士事務所  皆様のお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。